16-12. 当たり前だが、事業は人により盛衰が決まる

ビジネスモデルだけではなく、人による価値創造が成功要因

ビジネスモデルがしっかりしているために仕事がうまくいく事業があります。仕組みで利益がでるといわれるものです。

もちろん、その仕組みが一定の質を担保できなければ評価されないので、人の力がまったく必要でないわけではありません。

しかし、仕組みと人の力を比較すれば仕組みが人の力を凌駕する仕事はたくさんあります。

飲食チェーンストアなどは仕組み、流行(はやり)が加味され、仕事の成果が決まることもあります。

健康食品もその傾向があるかもしれません。

 

ただ、同じビジネスモデルだけでながく事業を続けることは困難です。そのときに守られている制度がなくなったり、技術の進歩や、世の中のながれが変われば事業は衰退するからです。

なので、多くの場合にはある人がいて、その人がクリエイティビティをもち事業をつくり、それを仕組みに乗せて事業拡大するケースが成果を挙げつづけることができます。

ビジネスモデルだけではなく、人による価値創造が成功要因となるのです。

 仕組みを前提としてリーダーの力、そして影で支えるスタッフの質、そしてそれらを支援する優れた仕組みが仕事を価値を上げます。

 

先日ある大学教授がアメリカの企業を視察されました。AIの仕組みが進んでおり、人間の介在する余地や考えることがなくたってくると嘆いていました。

リーダーの経験や知識、知見をコンピューターが超えるのは当然でそういう時代も間近にある。自分はグッジョブはいやだけど仕方ないと話されていましたが、仕組みは変わっても、リーダーが軸であること、支援するスタッフのパフォーマンスが大事であることは変わりません。

 

ビジネスモデルや仕組みについても常に目を凝らし、よりよいものに変化させていく努力は必要ですが、トップマネジメントは、リーダーや従業員が働き易い環境、達成感をもって仕事をできる仕組みづくりを怠ることはできません。

マネジメントの質も人により担保されると考えると、仕事は結局のところ、人により盛衰が決まる、という帰結です。

 

皆分かっているのに、彼らの力を最大化する取り組みをしていないことがよくあります。

時代が変わる今だからこそ、戦略明確化→経営方針→事業計画→目標管理→生産性向上(=既存の仕組みの業務改善、評価、教育)→ガバナンス→成果獲得というながれづくり、そしてそれらの強化が必要です。

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