運輸業とは

運輸業の機能

運輸業とは、運賃や手数料をとって、旅客や貨物を運送する事業をいう。運送手段は鉄道、道路旅客(貨物)運送、水運、航空と幅が広い。

日本標準産業分類における大分類では、郵便業も運輸業に含まれている。広義の意味で、物流の中心的役割を担う産業である。

ここで、物流とは単に人やモノを運ぶことだけを意味しない。物流とは、「商品の供給者から需要者・消費者への供給についての組織とその管理方法、およびそのたに必要な包装、管理、輸配送と流通加工、並びに情報の諸機能を統合した機能をいう(日本ロジスティクス協会)」。

運輸にもITを

付帯する業務として管理事務を行う本社機能をはじめ、運送を担う代理店、組み立て梱包業や荷役施設、バスやタクシーターミナル施設を提供する事業など裾野も広く、それぞれ取り扱う内容により付帯するサービスの内容も変化してくる。

なお、これら付帯サービスの領域では近年急速にICT化が進んでいるため、エンジニアにも活躍の場が広がっている。

貨物運送を例に取れば、車両を運転するドライバーの川上でオペレーターが発送依頼を受け、その後運搬スケジュールが決まり、荷物を保管・管理する倉庫があり、倉庫から荷物をピッキングする荷役作業を担う者がいて、トラックへと荷物が積載され、エンドユーザーの手元へと渡る。

 

脱炭素の影響による環境変化

上記のような一連の流れのなかで、インターネットの普及に伴い、人々のライフスタイルも変化し、EC(電子商取引)が活発になり多品種小ロットのニーズが高まるなど、業界を取り巻く環境は以前と比べて大きく異なっている。

少子高齢化による労働者不足は国内産業すべてに共通した問題であるが、運輸業に大きく関わってくるものとして、地球温暖化を抑止するためのCO2排出量削減という環境問題をクリアしていくことも大きなウェイトを占めてきており、業界を取り巻く環境は大きく変化している。

今後EV化や、MaaS(Mobility as a Service)すなわち、バス、電車、タクシーからライドシェア、シェアサイクルといったあらゆる公共交通機関を、ITを用いてシームレスに結びつけ、人々が効率よく、かつ便利に使えるようにするシステムへの取組みが本格化すると考える。

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