[プチ事例研究]業績が落ちてきた・新企画【会員限定】

原点回避

関東にある、30年間事業を行ってきた建設・販売会社です。

他に賃貸事業やホテル事業なども含め、社長一代で売上50億円を超えるグループに成長させました。我々はずっとその成長を観てきましたが、社長の優れたリーダーシップが会社の隅々にまで行き渡り、成果を上げてきたと認識しています。

さて、時代がながれ最近では東京からの競合先が増えて業績が落ちてきました。

そもそも住宅販売の広告が、チラシからネットに代わりなど、販促のやり方が変わったことも悩みでした。どのように集客していけば分らない、というのが社長の思いです。ITに詳しい人財を取ろうという方向はありますが、なかなかうまく採用が行われていない現状がありました。また、社員の若返りもできていない現状もあります。

そこで社長は原点に戻り、顧客ニーズに応える商品開発を行うことに頭を切り替えました。

魅力的な商品をつくり、販売を効果的に行うこと、誰もやっていないこととで訴求力をつけるという事業の原点回帰です。

今までも様々なチャレンジをしてきた社長が、企画を魅力的なものとするために考えたのは、いくつかの顧客ニーズにこだわる商品づくりでした。

顧客ニーズに応える

まずは、若い世代向けの駅近、狭小地住宅の建築販売です。工夫して建てた10坪程度の3階建住宅はあっという間に高値で販売できました。コロナの前でしたので通勤に便利なことが時間の節約に絶対というニーズに応えたのでした。

次に郊外の広めの住宅です。他の住宅会社が30坪の土地をメーンとして住宅販売を行うなか、35坪以上という数字で魅力をつくりました。ちょっとのことですが区割りの変更を伴い、うまくやらないとロスが出ます。

住宅原価は広くても狭くてもあまり変わらない、ということから土地の処理をうまくすれば差別化できるとの思いでした。これも見事にヒットしています。

また通常販売する住宅においても収納が多く階段の幅が広い住宅の設計に拘りました。ファミリー層に満足を与えることができるとの読みは見事に当りました。

また、中古住宅のリペア販売にもチャレンジしています。躯体を残し改修する方法で付加価値をつけ、廉価で質の高い住宅を提供できました。さらに、不整形地や袋地の住宅等々、こんなやり方があるんですね、という開発を行いました。

これらの対応により成果を上げ、ネットワークを駆使し地域密着型戸建住宅事業会社としての役割を益々果たせるようになりました。

さらに、住宅を購入する中国人の方が増えてきたことから、コロナの今はストップしているものの、都内も含め社長自ら営業を行い、20社程度の中国人の仲介会社との契約を行い、業績を向上させました。

顧客ニーズを的確に捉えた企画力、行動につなげる実行力が光る事例です。

[マネジメント・アイテム]

マーケティング、企画立案、営業マン教育、仕入強化、値付けのルール化、トップセールスによるアライアンス強化

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