03-09. 組織成長3つの要件

発展する組織

監査、税務会計、コンサルティングなど、さまざまな形で数多くの組織運営に関与した経験から、どのような組織が発展するのか、衰退するかを整理したことがあります。随分前のことですが、その内容は今でも色あせていません。 

以下、その一部を紹介します。

  • トップがビジョンを提示しない組織はうまく運営できない
  • 明確な戦略や方針を出さないと経営は安定しない
  • 決めた事が実行される仕組み高い個人の技術技能がなければ継続的な成果が挙がらない
  • やる気は達成感から生まれる
  • 達成感を得る環境は適切なリーダーによるマネジメントや勢いを以って皆で一体となれる組織文化からつくられる
  • 達成感を得る仕事の仕組みとして、統治、目標管理、標準化、教育、改善、モニタリング等が重要
  • やる気になっても職場で力を発揮できなければ、結局はやる気を失う
  • 組織目標を咀嚼し、丁寧に解決策を決定。行動計画まで落とし誰がやるか明確化する
  • 個人情報の分析から本人のやりたいことを割出し又は見受けられるよう方向提示
  • 本人のやりたいことは不明瞭だが、組織と個人の方向が合う役割を少なくとも50%以上設定できなければ人は力を発揮できない
  • 達成までの約束(コミットメント)を取り付け決めた役割を、チームが支援できる仕組みをつくる必要
  • 約束が真実かどうかはリーダーへの信頼の度合に依存する

脈略のない感じですが、イメージは伝わりましたか?

従業員がやる気になる要因

従業員がやる気になるためには、次の要因が有効なことも分かりました。

  • 前向きな組織文化
  • 自分が受容できる夢のあるビジョン
  • (自分と無関係に)成長する組織
  • 自ら成長できる機会の提供
  • (自分と関わり)成長する組織
  • 達成感を得られる組織
  • 尊敬できる上司の存在
  • 前向きで相手の立場に立つ仲間
  • 成果に高い評価を得て感謝されること
  • 自らの成長に応じた処遇

やる気を阻害される要因は上記の真逆です。

  • 後ろ向きな組織文化
  • 自分が受容できる夢のない組織
  • (自分と無関係に)衰退する組織
  • 自ら成長できる機会を奪われる
  • (自分と関わり)衰退する組織
  • 達成感を得られない組織
  • 嫌な上司の存在
  • 利己的で自分勝手な仲間
  • 成果を評価されず又は低い評価で罵倒される
  • 成長しても処遇は変わらず又は下がる

当たり前ですが、よい環境があれば従業員はやる気になりますが、悪い環境ではやる気を失います。

ただ、いくらやる気になっても仕事を進めるための具体的な仕組みがなければ、持てる力を十二分に発揮できません。

一部は前述しましたが、具体的な仕組みとして、少なくとも

  • ガバナンス
  • マーケティング
  • 予算実績統制制度
  • 目標管理制度
  • 権限規程
  • 業務改善提案制度
  • 評価制度や職能等級制度
  • 教育制度
  • 内部監査

があるべき形で整備されていることが必要です。

一つひとつ奥が深く一言では説明できませんが、例えばガバナンスは「決めたことを必ず行える仕組み」をいいます。

意思決定手法、モニタリングシステム、適切な会議体や管理体系、情報収集システム等がその内容になります。

もちろん、仕組みがあっても環境が整備されていなければ従業員はやる気になれません。環境と仕組みが揃って、初めてやる気になり、力を発揮できるという結論です。

ただ、優れたリーダーシップがあれば環境や仕組みがなくてもリーダーの思いがスタッフを動かし組織の環境や仕組みを補完します。従業員はやる気にもなるし、力も発揮できる可能性はあります。

環境も仕組みも整備されれば、優れたリーダーシップにより最高のパフォーマンスを得られることは間違いがありません。

ここに従業員がやる気になり、力を発揮して組織が成長するためには、

  1.  組織運営に不可欠な環境
  2. 合理的な仕事の仕組み
  3. 優れたリーダーシップ

の3つが必要なことが分りました。

とても大まかで、しかし基本的な話になりました。

ここで挙げた事項を常に念頭に、成果が出る仕組みづくりを行う組織が増えることを期待しています。

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