[コラム]今と未来をみる

懸命に動くだけで良いのか

雲海が波打ちながら、境界線の曖昧な青空に吸い込まれるように果てしなく広がっています。これが現実であるのか。この世のものとは思えない不思議な光景です。自然の雄大さや威厳の凄さに心を打たれます。

しかし、今見ている景色は宇宙の広さを思い、銀河系のなかの太陽系そして地球と見ていくと、とてつもなく小さい筈です。そんな小さな世界を上からみると、自分の目には相当雄大な大きな世界に思えます。「ああ、なんて自分は小さく芥子粒のような存在なんだろう」と気付きます。

そして、こうして雲が覆う地球のほんの一部をみても、雲の下に何が隠れているのかを見ることは言うに及ばず想像することすらできません。

私たちは日々何かをしながら生きていますが、私たちの思いが及ばないところで様々なことが起こり、環境は変わっているのにその動きも見えず、また分からず、毎日生きています。結局、目の前だけに気を取られ、その場その場を乗り越えるために懸命に動いているだけなのではないかと振り返ります。

現状も掌握していない、いわんや先も見えていないない環境に置かれて懸命に生きるだけでよいのかと、ふと考えるのです。

敢えて踏み込むとき

暗雲を突き抜けて覆われているものを見るためには、一歩中に入る努力をしなければなりません。

何にも興味をもち強い意欲をもって、ここぞというときには敢えて踏み込み、周りを見渡し、そこで起こっていることを捉え熟考し、今を変えるための行動をとらなければならないのだと思います。

地球の動きを変えることはできないし、また世界の動きや日本経済の衰退も阻止できないとしても、できるだけ自分の目で現実を見て予測し判断することで、環境変化をより積極的に受け止め、自分のやるべき事を明らかにして、次に進めるよう努力しなければならないのだと考えます。

今と未来をよくみて自分の行動を変えることが、自らの進む道を正しい方向に振り向けることにつながります。前に進むために今、何をすれば良いのか少しだけ分かった気がしました。

天気がすぐれないなか雲海に出会い、とても前向きになれたフライトでした。[石井友二]

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