観光業とは

観光業の分類

観光業とは、観光に関連する業種の総称である。観光業の裾野は広い。

総務省の日本標準産業分類に「観光業」といった特定の産業は指定されていない。生活関連サービス業・娯楽業の「旅行業」、宿泊業・飲食サービス業の「宿泊業」と「飲食店」、運輸・郵便業の「鉄道業」、「道路路客運送業」、「航空運輸業」など、実際の観光に関わる産業が多くの産業分類に分散している。

なお、観光という産業が観光客の消費行動により潤う産業という範疇で捉えると、その事業構造はより広範になる。移動や宿泊、飲食に限らず、訪れた場所における観光資源(歴史的資源・文化的資源・温泉・スポーツ体験等)において見学や体験、観戦などを目的とした消費活動を担う事業者も観光という産業に加えることができるからだ。

 

環境変化に弱い

観光業は本来、政府が様々な政策に乗り出すほどの強い影響力をもっている。

少子高齢化により国内需要が厳しい局面を迎えることが予想されるなか、「爆買い」といったワードが生まれたが、外国からの観光客を呼び込む、インバウンドにより外貨を獲得できるからである。

一方で、観光業に関連する短所としては、基本的には娯楽活動に分類されていることからも分かるように、消費活動としての優先順位は必ずしも高くない。

そのため、その時々の景気動向や自然災害といったことの制約を受けやすいというデメリットがある。世界で広がった新型コロナウィルスの感染拡大による世界的な移動制限などがその際たる例となった。

 

観光立国日本

もっとも、諸外国をみても観光を自国の重要な産業として位置付けている国は多い。自国が築いてきた文化や守ってきた自然など、自国のアイデンティティを発揮する領域でもあるのが観光業である。

とりわけ資源のない日本は観光立国としての地位を築いていく必要がありそう。歴史、自然、温泉、食、商品・サービス、何よりもおもてなし等のキーワードで海外からの観光客を呼び込む必要がある。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です